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紫芳会について

理事長挨拶

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理事長の小鷹長(こたかたける)です。昨年、理事長職を引き継いで2年目になります。

2020年と2021年は、紫芳会の規則に「毎年1回開催する」と定められている会員大会を開くことができませんでした。新型コロナウィルスが蔓延し、緊急事態宣言が連発されていました。3密(密閉、密集、密接)が流行語となり、人と直接会わない生活が普通になりました。外出を控え、やむを得ない時にはマスクをして目を伏せながらさっさと小走りに歩いていたような気がします。ガラガラの電車にも乗らず、徒歩圏だけの生活だった方も多かったのではないでしょうか。マスクが品切れになり、あちこちのドラッグストアを朝から回って、高いものを求めたりしました、家にはアベノマスクも送られてきました。世間ではテレワーク、オンライン会議が始まり、夜にはオンライン飲み会で愚痴をこぼしあったものです。食事も黙食で味わいましたが、何とも味気ない2年間でした。2022年になるとコロナもオミクロン株になり、少しずつ動きが出始めました。紫芳会でも会員大会を120名に人数制限し、席の移動を自粛するなどして開催しました。そして2023年です。人数制限なしの会員大会には180名余りの方にお集まりいただき、懇親を深めることができました。「青春ってすごく密なので」という言葉は、若者たちだけのためではありません。我々の「青春」も大変密であり、貴重なものです。毎年毎年の1年を大切にしていきたいものです。

では引き続き、紫芳会の現状をご報告します。
昨年度の事業実績・決算、今年度の事業計画・予算については、この5月に配布された紫芳会Newsの案の通り、5月20日に開かれた社員総会で承認されました。簡単に概況をお伝えします。

紫芳会の現況
立高の卒業生は3万2千人、そのうち紫芳会会員は2万人に上ります。地方支部は、近隣の三多摩から北海道、九州、アメリカまで23支部あります。会の運営は、理事25名、監事3名、事務局長による月1回の理事会で議論され、実行されています。

昨年度の活動状況
コロナで中止していた事業を徐々に再開しました。会員大会、支部長懇談会、クラブOBOG連絡協議会、支部総会、清明寮臨海教室支援などです。一方、紫芳育英制度、広報(紫芳会News、会報「紫芳」の発行)、母校支援(講師派遣など)は継続して実施できました。

トピックスを2つご紹介します。

1. 紫芳育英制度9年目を迎えた母校支援制度の一つです。昨年は会員の皆様からいただいた募金から、学業支援、海外留学支援、活動・功績の顕彰を行い、生徒32名に給付しました。特に国際生物学オリンピック銀メダルの生徒さんを顕彰したのが特筆されます。受給生や保護者の方々からは、感謝の手紙が寄せられ、この制度も定着してきました。 また今年は文科省指定のSSH(Super Science Highschool)海外研修(夏1週間、米国)が再開され、生徒26名が参加しました。昨今の渡航費用高騰に対しては、同窓生から特別な寄付をいただき、本研修を直接支援していただいています。

2. 清明寮臨海教室2022年、鈴木校長先生のもと、3年ぶりに再開され、今年も実施されました。本行事は、立川高校を特徴づけるものとして、入学希望者にとって大変魅力的なものとなっています。現在ではこのような臨海教室を行う高校はまれになってきましたが、立高では紫芳会の全面的バックアップのもと、伝統的な施設「清明寮」、伝承されるスタッフ体制によりこれを維持継承することができています。今年も、紫芳会として施設の整備、指導スタッフの体制構築、等で支援しています。高校1年生には一生忘れられない夏を持って帰ってもらいます。

一方、会員の皆様には、一般利用をしていただけるよう、夏の生徒利用期間以外の開放も再開しています。浜辺で遊べます、バーベキューもできます、奮ってご利用いただければと思います。

一方、母校立川高校の現状です。昨年から設置されている創造理数科(東京都)に、今年も1クラス42名が入学、レベルの高い教育を期待し、入学志願者の人気を得ています。文科省指定のSSH(Super Science Highschool、5年間)に今年も採用されました。理系の探究を中心としたカリキュラムが組まれており、海外研修、国内フィールド研修、などが行われています。東京都からは進学指導重点校に再指定されました。都立高トップ7校に入っています。(日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川)2023年卒75期生の合格実績は、"難関校"に21名入り(東大3,京大3、一橋9、東工5、国公医1)、これらの実績はここ数年で上向いてきています。立高生は勉強も頑張っています。

一方、伝統的な学校行事も頑張っています。合唱祭、体育祭、演劇コンクール、文化祭などです。

最後に募金のお願いです
昨年まではコロナで外出もままならない中で、支出の多くの部分を募金に回していただきました。育英募金はもとより維持寄付金や清明寮募金など各方面に多くの寄付をいただきました。ありがとうございました。今年は、紫芳会の活動が活発になり、また皆様の活動も活発になってきています。それ自体は結構なことではありますが、それに伴い一部の募金が伸び悩む傾向が出てきています。皆様にはご自身の活動とバランスを取りながら、紫芳会活動の活発化・拡充のための募金にご理解・ご協力いただきたくよろしくお願いします。


以上のように、紫芳会としては、コロナが収まりつつある新たな状況に対応して、今年は様々な活動を積極的に行っていきます。紫芳会親睦活動と進化・発展する母校のさらなる支援に向けて、会員の皆様と一緒になって、取り組んでいきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 (2023.7)