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紫芳会について

理事長挨拶

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理事長の小鷹長(こたかたける、高校25期)です。

理事長となって4年目となりました。

このごろ現役立高生の活動に触れる機会がいろいろあり、思うところがあります。最近の生徒たちは英語に触れる機会が昔より多いようです。英語による授業・コミュニケーション・プレゼンテーションの機会がたくさんあります。立高が指定されているスーパーサイエンスハイスクールSSH事業の一環として行われる海外研修で、最近は米国・タイに毎年行っています。1週間の現地滞在に向け、数か月前から様々な準備が学内では行われており、そのまとめとなる決起会で、一人一人が英語で決意表明をやっていました。英語を使うこと・コミュニケーションすることを恐れずにやりたいというのが多かったようです。

これを聞いて、50年前の私自身を思い出しました。高校の"カマキリ"吉田道郎先生の英語で読み・書きは自信を持っていましたが、聞く・話すは実践の場がなくまったくできませんでした。通信講座のリンガフォンというレコードを買ったりもしましたが、根気がなく続きませんでした。でも海外には行ってみたかったので、機会が多そうな石油開発会社に勤めました。何しろ日本が使う石油の97%は海外から輸入されるのだから、必ず海外には行けるだろうと考えたのです。入社して3年目に海外赴任のチャンスが来ました、中東の海上油田です。単身で3年間を灼熱のアブダビで過ごしました。日本の会社だったので社内の枢要なところは日本語の議論で通じましたが、現地雇い人とか現地政府とは、英語でコミュニケーションしました。向こうも母国語ではないので、比較的ブロークンな英語でも通じたのです。でも怖かったのが電話でした。主題のわからない英語をダイレクトに聞くのは最初はつらいものがありました。こちらから話すなら、相手の反応は想定できるので応対しやすいのですが、顔の見えない電話は相当怖かったです。でもそれも数か月で慣れるものです。

私の場合は仕事でやむを得ずでしたが、とにかく英語は経験することが大切だと思います。現役の生徒達にもいろいろな機会で頑張ってもらいたいと思います。

では引き続き、紫芳会の現状をご報告します。

  • 昨年度の活動

昨年度は紫芳会として様々な活動を行いました。

会員大会、清明寮臨海教室のバックアップ、奨学金等の育英制度、海外研修補助、等、順調に行っています。支部総会や同期会もたくさん開催されました。皆さん、積極的に懇親活動をされています。

ここではトピックスをいくつかご紹介します。

  1. 紫芳育英制度

2014年に始まり12年目を迎えました。

昨年は会員の皆様から約700万円の寄付を頂き、総額450万円を給付しました。次期繰越金も36百万円に上っています。給付の内容は、学業支援、海外留学支援、活動・功績の顕彰などです。

  1. 清明寮臨海教室

今年も開催されました。津波の影響で、最後の組は残念ながらキャンセルになりましたが、他の3組は遠泳まで行うことができました。この行事で生徒たちが成長するのは、遠泳の前後で顔つきが大きく変わることでわかります。

本行事は、立川高校を特徴づけるものとして、入学希望者にとって魅力的なものとなっています。立高では紫芳会が保有する清明寮を活用し、OBOGスタッフの協力により維持継承されています。

  1. 合唱祭

5年ぶりとなる第4回玲瓏の水合唱祭を開催しました。15期から78期までの老若男女16組が素晴らしい歌声を聞かせてくれました。この合唱祭のために皆さんがどれだけ集まって練習し、反省会で飲んだかを考えると、懇親の観点からも大変意義深い行事だったと思います。今後も継続できることを望んでいます。

  • 母校立川高校の現状

立高は文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールSSH に指定されており、探究を中心とした授業が活発に行われています。また、東京都からは進学指導重点校として都立高トップ7に選ばれ、進学成績が注目されています。そんな中、都立高として初めての創造理数科が設置され、この3月初めての卒業生が出ました。そのためか進学実績は、"難関校"(東大、京大、一橋、東京科学、国公立医)合格者が昨年の23名から31名と大幅に躍進しました。

勉強以外でも、伝統的な行事(合唱祭、体育祭、立高祭、演劇コンクール)も盛んです。全国大会に出場するクラブ(天文気象部、新聞部など)もあります。生徒達は高校生活に真剣に取り組み、楽しんでいます。

一方、昨年から男女別入学定員制が廃止され、今年入学の1年生では、男子6割女子4割と、男子がふえる傾向が見られます。現在はすべて男女クラスですが、1986(昭和61)年4月(高41期)から消滅した男子クラスを懐かしむ声が、同窓生男子からはいまだに聞こえてきます。

  • 寄付のお願い

以上のように、紫芳会は現役立高生の支援と、皆様同窓生への会員サービスを2本柱として活動しています。

これらの活動の原資は、皆様からの会費と寄付から成り立っています。会員の皆様には、早く会費を払いこんで終身会員になっていただきたいことと、さらにその上での寄付をお願いしたいと思います。昨年は、事業協力金、清明寮募金、育英募金さらに荒井財団からの海外研修旅費補助を含めて2000万円余の寄付がありました。ありがとうございます。

まとまった額でなくとも、できるときにクレジットカードなどで寄付していただくと、活動資金の一助となります。ご協力、よろしくお願いします。